特殊遮熱塗装と「三方よし」
2021.03.13

 今週木曜日は3.11。東日本大震災から10年という節目を迎えました。10年前のその日、私は利根川沿いの群馬県側にいて、その日は15:00から防災訓練があるというのであらかじめ外へ出ても寒くないように上着を用意して会議をしていたところへ過去に経験したことのない大きな揺れが来ました。比較的みんな慌てずに外へ避難しましたが中には泣いている人もいて、でもその時は大きな地震だったねー程度でした。

それから電話がつながりずらかったり、あちこちで停電が起きていることがわかり安否確認をしてとりあえず家族が無事であることが確認できたものの家に帰る途中も街の半分が真っ暗という状態。帰宅してもテレビが見られないので家族全員クルマに乗り込んでナビでテレビのニュースを見て、そこに映された津波の映像を見て唖然として誰も声も出なかったのを今でも覚えています。

私の実家は以前書いたかもしれませんが2004年の新潟県中越地震の震源地で家は全壊しました。その時も家は壊れたものの幸い家族は無事でそれ以来「生きてさえいればなんとかなるさ」とそのための「健康第一」がモットーとなっています。

現場から北の空に向かって14:46黙祷しました

そして3.11と人生で2度の大きな地震を体験して、自分の力ではどうすることもできない自然の力の存在を強く意識すると同時に自分自身もいつ被害に巻き込まれるかもしれないなと考えるようになりました。ちょうどそうした時にたまたまスティーブ・ジョブズのかの有名なスピーチ「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」を知り、まだ薄暗い本庄早稲田駅への通勤途中のクルマで転職を決意したのです。

なので3.11は私にとって、あの時の思いを達成できているのか?達成するために今も動いているのか?を自問自答する節目の日にもなっています。みなさんは3.11に何か特別な思い入れがありますか?では今週もブログスタート。

先月末から本庄で工場の特殊遮熱塗装工事をやっています。ちょうど上の話で書いた3.11当時にいた建物の埼玉側の対岸で足場から背伸びをすると見える距離です。

今回の工事は同じお客様の工場内で3棟目の工事となっていて次の工事もお見積りの依頼をいただいています。やはり工事をやっていて一番うれしいのがリピート発注です。

仕事ぶり・性能・品質・納期・コストのそれぞれが評価されてこそリピートにつながるのでその点で繰り返し工事をいただけることはとても光栄です。

まずスレート表面のコケ・汚れを落としていきます

それとこの古い屋根を再生しながら省エネ性能も高める特殊遮熱塗装は私の性分にもあっている気がします。スレートに苔が生えているだけでなく雨樋にも長年の土がたまってそこから雑草が生えているような建物でも基本的な強度さえ保たれていればわざわざ壊すことなく工場の操業を続けながら、アスベストの飛散も抑え、雨漏りも解消しつつ省エネ性能をプラスする。それなりの手間はかかりますが1工程ごとに古い屋根が再生されていく様を見るのはとても清々しい気分になります。

きれいにすると見えなかったひび割れも見えてきます。
フックボルトもキャップの前にまず錆止め

もともと使えるモノは手入れをしながら長く使うのが好きな性分なので相性がピッタリなのでしょう。それに加えてお客様にも喜ばれて当社はリピート発注をいただけているので省エネ性能も加えて当社・お客様・環境のいわゆる「三方よし」が成り立っています。

やはりこれからはSDGsに代表される持続可能な社会づくりのため環境に良いモノづくりが必須ではありますがそこにやりがいが感じられないと事業としての意気込みが出ません。そこでリピート工事がもらえると私たちも一気にモチベーションがあがり「お客様にも環境にも良いサービスを提供しているんだ」という誇りも持って工事ができます。

なんだか良くわからないでやる仕事とやりがいを持ってやる仕事では人は気持ちで動く動物なので当然仕上がりも変

わります。ですからこれから近い将来起こるであろう自然災害やコロナのような感染症を乗り越えて行くにはこの「三方よし」を実感できるかどうかががあらためて物事のやるやらないの判断基準になることを特殊遮熱塗装の現場を通じて確信しました。まだまだ知名度は低いですが「三方よし」のこの技術、広めて行きます。

今週は雨で現場が休工となって時間が取れたので3.11を思い返して仕事のあり方ついていつもより熱く語ってしまいましたというお話でした。

もどる
株式会社 高崎テクノ
〒370-0015
群馬県高崎市島野町314-5