ISO9001・ISO14001更新審査無事に終了しました
2021.10.23

今週はISOの更新審査。お昼はまだコロナ感染拡大を警戒して念のため審査の先生方とも席をばらけてマスクを外しての会話は無しでお弁当です。そこで群馬でお弁当と言えば安定の登利平弁当。買うのはもちろん「竹」です。

当社からは橋を渡って南部店がいちばん近いのでお昼休みに買いに行きましたがやはりお持ち帰りは盛況でした。たまにメディアでも紹介されるので遠方から来られたお客様のおもてなしにも使えて重宝します。では腹ごしらえをしたところで今週もブログスタート

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ISOという言葉に馴染みのない方のために初めに簡単にISO認証についてご説明します。

ひと口にISOと言っても様々な規格がありまして、当社が取得しているのは下の2つの規格の認証になります。

当社の認定証

ISO9001(品質)

ISO9001は、高い品質の商品やサービスを提供することを目的としたマネジメントシステムです。ISO9001を取得することで、業務効率の改善や組織体制の強化を図れたり社会的な信頼や顧客満足度を向上させたりする効果を得られるのが特徴。マネジメントシステムの中では最も普及している規格で、全世界で170カ国以上、100万以上もの会社や組織が利用しています。

ISO14001(環境)

近年社会的に注目度の高い環境問題に取り組み、環境パフォーマンスを向上させることを目的としたマネジメントシステムがISO14001です。規格の目的は、環境パフォーマンスだけでなく、会社が掲げる環境目標をしっかり達成することもISO14001の要求事項として定められています。環境リスクの低減や回避はもちろん、エネルギーや資源を効率よく使うことでコスト削減の効果も期待できるマネジメントシステムです。

 

そしてISOの認証は一度認証されれば良いというものではなく有効期間は3年です。そのため、取得後も3年ごとに更新審査を受けてISOの認証を継続していく必要があります(これが今回の審査です)。更新審査とは、3年間分の運用状況を審査することであり、「ISO登録の更新が問題ないか」を確認することを目的として行われています。

 

毎年行う維持審査とは違って、審査員の人数・審査期間が増えることもあり更新審査の方が維持審査よりも厳しく審査されます。更新審査においては前回更新時からの変化や再度3年間の運用を見直して問題はないかを見られるため、維持審査では出てこなかった指摘が出てくることがあります。ISOの功罪については様々な意見がありますが当社としては次のようなメリットを感じています。

PDCAサイクルが作れる

ISO認証を受けるメリットは、PDCAの仕組みを作れるということです。PDCAとは、「Plan(計画する)」「Do(実行する)」「Check(確認する)」「Action(改善する)」の頭文字を取った略称で、業務や品質管理を継続的に改善する手法のひとつ。「Plan」から「Action」までを繰り返し行うことで、業務や品質を管理していきます。

ISO規格のマネジメントシステムを構築するには、PDCAサイクルを活用した標準化が欠かせません。PDCAサイクルで作業が標準化されると、全員が同じ手順で作業を行ったり、新入社員の教育にも活かせたりすることが可能です。PDCAを試行錯誤する中でムダな作業も明確になるので、業務の効率化も期待できるでしょう(←これが大きいです。「当たり前」を常に見直し姿勢が生まれます。)

責任の所在が明確化する

ISOは個人ではなく組織全体を管理する仕組みを作るので、今までルールがなく漠然としていた業務手順や役割、責任を明確にすることができます。個人に能力の差があっても、組織で補うことで組織体制を強化できるのです。

また、役割や責任が明確化されることで自分の仕事に対する責任感が増すので、「今自分が何をすべきか」が明確になり、従業員はムダな作業で一日を終えることもありません。従業員一人ひとりのパフォーマンスが上がれば組織として強くなるため、仲間意識も高まり会社全体の雰囲気も良くなります。属人的なシステムでは全てのお客様に同じ品質のサービスを提供することができませんので組織としてのルール、手順はとても重要です。

昨日の現場審査風景

お客様の信頼を獲得できる

ISOの取得は、第三者機関から認証を受けた会社だということを公表することができます(名刺にもロゴを入れています)。ISO認証を受けた会社は、その規格のマネジメントシステム通りに実行している証拠でもあります。独りよがりのオレ流は通用しません。そのため、ISO認証はそのまま「信頼」へと繋がっていくのです。

 

もちろん認証の維持には費用もかかるので継続的な改善を通じて認証システムの効果を発揮することにより業績向上にも繋げる必要があります。逆に言えば業績が向上しないシステムはまだまだ改善の余地ありとも言えます。

 

今回の審査ではほとんど紙媒体を使わずクラウドやアプリに保存したデータを使って審査を受けることができました。ISO審査の経験のある方はご存知だと思いますがこれまでは各部署がファイルを山ほど用意して事前の準備をしたものですが(当社はもともと少ない方)今回はモニタとPCをつないで、従来の審査員の先生と向かい合って敵味方のように対峙するレイアウトではなく、アクリルのパーテーションを挟んで同じモニターに向かって並んで座り説明するというスタイル。新型コロナ感染拡大防止策としてもとても有効だったと思います。

 

クラウドに移行したばかりでまだまだ今回の審査では混乱するかなと思いましたが予想以上にスタッフ全員が使いこなしていることが確認できて良かったです。これもISO認証取得の効果だと実感しました。ペーパーレスはもちろん環境に優しいことではありますがそれはあくまでもICTの活用によるDXを進めた結果の副次効果のようなもの。やはり第3者の目が入って監査や審査を受けることで組織としての緊張感や改善の意識を保つことは企業の成長に欠かせないなと、そして我々の方向性も間違っていないなと実感できた今回の更新審査でした(ちなみに結果は不適合なし、改善の機会4件←これが大事)。

 

今週はちょっと固いけどお客様には少しだけ知っておいていただきたいISOのお話でした。

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