前々回ここで紹介した塗装の色がシミュレーションできる便利サイトを使って実際に色決めをして、塗装をしたお家が完工しましたので特別に比較公開します。
なかなかの再現性だと思いますがいかがでしょうか?材質(フッ素、シリコン、ウレタン)による艶や光の当たり具合によって(もっと言えばスマホのディスプレイによっても)見え方は若干異なるのであまり期待されても困るのであくまでもイメージですが。
こちらのお家は足場がバレた後のご近所の評判も良く、お施主様もご機嫌上々で良かったです。では今週もブログスタート。
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これも最近多い事例で、リフォームのご相談で伺ったお家で「夏場にエアコンの利きが悪いんですよねぇ。古い家だから断熱が悪いのかしら。ガス漏れですかねぇ。」というお話をされることがあります。
「そうですねぇ、今のエアコンは省エネが進んでいて10年前の機種と比べたら電気代も半額近くになるし、気流もうまく考えられているので思い切って買い替えた方が快適になるかもしれませんね。」といいながら外を見ると。。。!?
機器の入替の前にこれはいかんな┐(´∀`)┌という場合があります。
それが室外機の周囲に十分な空間が確保されておらず、室外機からの廃熱を自分自身でまた吸い込んでしまういわゆる”ショートサーキット”と言われる状態になっているのです。
特に冷房の場合は室内の空気を冷やすので、冷やすために熱交換された”熱気”は室外機から排出されるのですが”ショートサーキット”でその熱気をまた吸ってしまうとどうなるか。
空気は温まると熱膨張するのはなんとなくわかりますよね。膨張した暖かい空気をコンプレッサでぎゅーっと圧縮しても圧縮効率が悪くなるのは容易に理解できると思います。なのでまずエアコンの冷房効率が落ちて、いくら設定温度を下げても「電気代がかかるばかりでろくに冷えない」となります。
参考:https://sumai-sankou.com/dannetu-keturo/air-con-07.htm
多いのはベランダ、バルコニーに室外機を設置して、排気方向にすぐ壁があるような状態。先日伺ったお宅ではバルコニーをリフォームでサンルームにされていたのでこうなるともはや廃熱の逃げ場がありません。しかもそこにエアコンの室外機が2台。。。
またショートサーキットの影響について研究した論文によれば実は室外機の横に十分な空間を設けることが重要という報告もあります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shasetaikai/2019.3/0/2019.3_209/_pdf
マンションなどでバルコニーにラックをつけて室外機を持ち上げているのは良く見ますね。余談ですがあれはショートサーキット対策に良いですが上の階と室外機の隙間に鳩に巣を作られるというデメリットも。
またこれも比較的古いお宅に多いのですが外の配管のカバー(昔は発泡スチロールをテープで巻いただけが多いです)がボロボロになって配管が露出して、途中で熱漏れしている事例です。こうなるとせっかくの冷えた空気、暖かい空気がパイプを通して外気と熱交換してしまいますので冷えない、温まらないということになってしまいます。
お家づくりの打合せで意外と見落とされがちなエアコンの室外機のレイアウト。お隣さんとの擁壁や植栽の影響(排気で枯らしてしまったら怒られますよー)も考えて置き場所や向きを決めて、どうしてもという時には排気の風向を変えるルーバーも各メーカーオプションで用意されていますので検討してみてはいかがでしょうか。
今週はこれから暑くなりはじめると「エアコンの利きが悪い」が増えます。クリーニング、冷媒ガスの充てんも効果あるかもしれませんががその前に、そもそも室外機の置き場所は?外の配管は大丈夫?というお話でした。