真北(”まきた”じゃなくて”しんぼく”)と磁北について
2022.03.05

今日は関東地方は春一番が吹いて気温もぐっと上がりましたね。私は朝からお客様の融資のお手伝いで熊谷へ、そこから午後は解体現場がある坂戸へ、そこから同じ坂戸市内で月末から着工になる現場の造成確認、からの伊勢崎の塗装現場確認(ここで春一番が吹いてきたので他の現場も心配になって)からの大胡の外構現場、からの前橋展示場現場とほぼ一日中クルマで走っていました。

年度末ということであちこちで道路工事が多いのはいつものことですが最近気になるのは中央分離帯のコンクリ打設が増えたこと。

 

以前は植栽だったところをぜんぶ引っこ抜いて土間を打っているのですが「あー最近の新築外構と一緒だなぁ」と感じています。

おそらく最初は無機質な道路に緑を、ドライバーの癒しと目線対策と騒音対策を兼ねて、みたいな企画だったのでしょうが植栽が伸びてくると毎年交通整理しながら手入れが必要だし、交差点近くではゴミも捨てられるしでえーい面倒見切れないからコンクリ土間にしてしまえ!と感じられてしまうのです。

 

同じようなことが最近の新築外構でも多くて、「土はなるべく見えないように」「全部コンクリ土間でいいです」と手間のかからない庭が好まれるようになっています。仕事が忙しかったり、子育てで手一杯だったり、夏が暑すぎたり、庭いじり以外にも楽しいことがいっぱいあったり、と理由はいろいろあるでしょうが「庭」らしい庭や道路からも緑が無くなっていくのが田舎育ちの私にはちょっと寂しい気がします。そんなことを思うのも歳のせいなのかなと思いながら今週もブログスタート。

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先週の北側斜線制限の続きでそもそも北側の「北って?」というお話です。

「いやいや北と言ったら北でしょう、北以外に何か?」と思われるかもしれませんが建築図面の方位記号には「真北(しんぼく)」と「磁北」という2種類の”北”が出てきます。

方位記号と方位磁石

出典:https://www.megasoft.co.jp/3d/setback_regulation/height_basic_north.php

建築図面の端に記されている方位記号に数字の4に似た形を見たことがあると思います。
長い縦棒は「磁北」、短い縦棒は「真北」を表しています。
「磁北」は方位磁石のN極が指す方向。「真北」は北極点の方向(地球が自転する回転軸の部分)のことを言います。

 

地図の上方向は通常「真北」で表示されています。ですから方位磁石がN極を指す「磁北」とは、若干のずれがあることになりますが
北側斜線制限は北側の住宅に対して、日照を確保するための太陽の規制でもあるから、きちんと「真北」で算定することになっています。

 

なんとなく昔から方位記号として使っていた図形もちゃんと意味があったんですね。私もこれを知ってからは方位記号の使い方に気をつけるようになりました。

みなさんもちょっと人に話したくなる豆知識として覚えておくと良いかもしれません。”まきた”ではなく”しんぼく”です。

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