「市街化」でも「調整」でもない「非線引き」という区域のお話(2)
2023.05.13

写真はシリーズで報告していますシクラメンの現在の様子です。

花数も減りいよいよ休眠体制に入ってきたようです。

最近は気温が上がって日射も強くなってきたので置き場所も移動してみました。

まだまだ油断できませんが夏越しの期待が膨らみます( *´艸`)

では今週もブログスタート。

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これからお家を建てようという方は土地を探すときに都市計画で「市街化区域」を選ばれることが多いと思います。

群馬の場合には広い土地に大きなお家を建てたいという方がいらっしゃいますので混みあった感じのする「市街化区域」ではなく「市街化調整区域」という場合もありますが今日は「市街化区域」でも「調整区域」でもない「非線引き区域」についてのお話その2です。

前回はそもそも「非線引き区域とは」について書きましたが今回はそのメリット、デメリットと群馬県内の市況についてのお話です。

 

【非線引き区域のメリット】

開発(≒建物を建てる)に関して市街化区域や市街化調整区域よりも制限が緩いということが挙げられるでしょう。
例えば、市街化区域では1,000㎡以上の建物を建てようと思えば自治体からの許可を取る必要がありますが、非線引き区域では一般的に3,000㎡までは許可を取らずに建築することが出来ます。
そのため、非線引き区域では比較的自由に土地の売買をすることができます。

一方で土地がある地方自治体によっては非線引き区域であっても厳しい規制を設定していることもあります。その場合は地域の制限に反した建築物は建てることができないので建物を建てる前にかならず確認しましょう。

 

いえーる 住宅研究所 - 不動産事業者・住宅事業者のための総合専門メディア画像引用:千葉市ホームページ|用途地域

非線引き区域の割合

全国的に見ると、都市計画区域のうち線引き都市計画区域は約51%、非線引き都市計画区域は約48%です。およそ半分が非線引き区域になっています。

 

画像引用:国土交通省都市局|道路上空を活用した土地の有効活用の推進

 

さて、こと群馬県に関してお話すると、私の経験上非線引き区域の土地は”良い物件”が多いです。※後述する一般的なデメリットとは反するかも

”良い物件”というのは宅地として完成した状態(造成上がりで区割りブロック施工済み、水道下水引込み済み)で売られているので購入後に土地に関して余計な費用がかからない → 住宅の資金計画が立てやすい、生活のイメージが湧きやすい → お家を建てる気になる =売りやすい/買いやすいということです。

なぜこんなことが可能かというと、”市街化調整区域に比べて開発の制限が緩い”ということの最大のメリットとして不動産事業者が開発申請をして、宅地に仕上げた状態で売りに出せるからなのです。

 

市街化調整区域の場合はそもそも開発を制限しているので、具体的に購入者が決まって初めて開発申請(許可要件の整った売り手と買い手の個人双方が申請者)が出せるので、土地を購入する時点では境界ブロックもなく、物件によっては水道も下水も引き込まれておらず、まだ造成もされていないので「この土地で家を建てるためにいくらかかるのか。。。」というにも見積が必要で、見積もるためには先にお家のプランが必要で、さらによほどの想像力がないと「ここに盛土してと言われてもいまひとつイメージ湧かないなぁ」となってしまいます。

【非線引き区域のデメリット】

建築に際しての制限が緩いということは、周辺の環境が変化しやすいということでもあります。将来的にも現在の環境が続くとは限らないため思いもよらないトラブルが起こるかもしれません。

また土地の売却をする際、そもそも非線引き区域の人口密度がまばらなために買い手が見つけづらいでしょう。
さらに、非線引き区域では電気や上下水道、道路のような都市施設が整備されていないことも多くあります。もし住居などを建てるつもりであればライフラインなどは自分で引かなければなりません。

このような点は非線引き区域のデメリットと言えるでしょう。

【非線引き区域で住宅ローンは通るか】

皆さんが一番気になるところだと思います。

一般的な記事(主に都会の皆さま向け)では市街化調整区域と同様にローンが通らない(通りにくい)ということが書かれていますがここ群馬では事情が違い、私の経験では地元地銀、ろうきん、JA、フラット35も全て通っています。

前述の通り、ほぼ市街化の分譲地と同じ状態で宅地として仕上がっていれば当然のことかもしれませんね。

※ちなみに私がここで何度も「調整区域は通りませんよ」とお伝えしているネット銀行、都市銀行系は電話で確認してみましたがやっぱりNOでした。

 

今群馬県内で人気の吉岡町は人口の急激な流入に対しインフラが追い付かずそろそろ開発にも制限がかかるというウワサも出ています。

そうなると吉岡町周辺の地域の人気が高まるかもしれません。

いつかは。。。と思っているともう憧れの地に家が建てられなくなるかも

しれない??

とは言っても不動産の「お買い得」や「掘り出し物」には要注意。

せっかく探し当てた土地が実はお家が建てられなかった、隣に忌避建築物が出来てしまった、住宅ローンが通らなかったということが無いように事前の調査が重要です。

 

これからお家を建てようとするエリアや具体的な物件の制限や現在から将来の資産価値について知りたい方はぜひお気軽にお声がけください。無料で物件レポートを進呈中です。

 

今週は非線引き物件はメリットデメリットを理解したうえで検討してください。迷ったらぜひ相談してくださいというお話でした。

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