医者の不養生?洗面の排水管が。。。でも安心してください
2023.09.30

暑かった今年の夏(秋?)もさすがにそろそろですかね。

我が家の庭の植栽は全て地植えで、且つ水やりは一切しないという野放し管理(管理と言わないか)でその場その場で生き残った草花達が庭を彩るというコンセプトなのですが流石に今年の猛暑でその植物生態系にも異変が。

 

基本真夏の直射日光に当たる場所の植えものは枯れて、というか焦げてしまい葉が枯れるか苗が消失してしまいました(;゚Д゚)

残念ながら大葉は縮れて使い物にならず、ミョウガもほとんど収穫できませんでした。

ただ当然ながらハーブ系や多肉植物系は難なく猛暑をやり過ごして元気です。

そういえばモッコウバラもまたシュートを伸ばして異常に元気です。

この夏の経験をもとにこの猛暑が毎年続くと仮定して、今年の冬は植栽レイアウト変更するつもりです。

そして南側に日陰があるおかげでシェードガーデンが出来て良かったとあらためて思った今年の夏でした。

では今週もブログスタート

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タイトルを見てなんだなんだ??どしたどした??と思われた方がいらっしゃるかと思いますがそんなに大袈裟な話ではなく、お家づくりを生業としている私の家でも普通に年月の経過とともにあちこちガタが現れているという話をおもしろおかしく書いて皆さんに安心してもらいたいというお話です。

 

木曜日の朝、仕事中に家でリモート中の下の子からメッセージと写真が送られてきて

「2階の洗面台の水道管が壊れました」と。

一応機械保全技能士だった(最近はそのスキルを発揮する場面は皆無です)私としてはまず正しい事象の把握が重要です。

異常の報告があっても自分で確認するまでは正しい判断ができません。

お医者さんがヘルメットに血液型A型と書かれたケガ人が運び込まれても絶対A型と鵜呑みにしないのと一緒です。

写真を見ると「水道管」ではなく「排水管」ですね。

まあ素人なのでそこは大目に見ます。

そもそも水道管が壊れたら家中水浸し。

 

さらに「壊れた」という報告にも「責任は私に無いですよ。後は知りませんよ。」感がありあり。

排水管は生き物では無いので自発的に「壊れる」ことはなく、なんらかの要因が重なって、あるいは偶発的、突発的な要因で排水管側から見ると「壊された」使用者側からすると「壊した」ことになります。

設備保全的には再発防止のために起きた不具合は自分ごとと捉えてまた「壊さない」ためにどうするかという考え方も重要。

まあ素人なのでそこは大目に見ます。

 

私の方がすぐにいつもお願いしている設備屋さんに電話をして、写真を送って状況を説明して日程調整。

運よく「今日の15時以降なら行けますよ」と。

 

それを家族に伝えると「今日は午後から半休でイオンに買い物に行く」と。

洗面台の不具合<イオンで買い物、とユーザのプライオリティが判明。

じゃ明日でと。

 

家に帰ると愉快な貼紙が。

言葉では無く、絵で使用禁止を現しているところはユニバーサルデザインが考慮されていていいですね。

しかし洗面台に水を「流させない」という意味では貼紙を見たユーザの協力に頼るだけでなく洗面台下の水栓を両方閉じて物理的にシャットダウンしておくのが正しいです。

まあ素人なのでそこは大目に見ます。

 

そして昨日無事に排水管の交換が終了し、さらに我が家は家を建てる時には上の子が生まれていて、女の子だったので将来洗面台が奪い合いで渋滞するのを考慮してダブルボウルにしていたので、ついでにまだ壊れていない方も時間の問題なので交換しました(二度手間の防止)。

 

 

ピカピカになってみんなハッピー♪

一件落着です。

 

さて、今回の事象を総括すると

排水管の壊れた原因:実はこれはあるあるで、特に女性が多いお家に見られます。

どちらのお宅もついつい洗面台に落ちた髪の毛を流しがちで(「流していない」と言いますが残念ながら結果として「流れている」場合が多いです)

すると排水の流れが悪くなるのでパイプ〇〇を使う

→ 洗浄剤が徐々にトラップを腐食する(使用説明書通りに使用後に水を流したとしても遅かれ早かれ程度の問題です)

→ 腐食により排水管の強度が低下

→ 運が良ければそのまま使用可/強度低下したところになんらかの衝撃が加えられれば破損

となります。

 

今回は容疑者に事情聴取しても「私は何もしていない」「第一発見者だから感謝して欲しいぐらいだ」の一点張り。

私の経験からするととどめを刺した一撃があったはず(写真のレイアウトを見ても一目瞭然です)。。。。

まあ素人なのでそこは大目に見ます。

 

そして修理の対応について、ここで少々勉強しておきましょう。

一般的には以下の選択肢があります

BM:事後保全(BM:Breakdown Maintenance)は、維持活動のうち、故障が発生してから、事後的に管理を行う保全活動です。 故障が発生してからの対応になるため、できるだけ早く対応する必要があります。

TBM:「Time Based Maintenance」の頭文字を取ったもので、時間基準保全という意味があります。 こちらは、あらかじめ設定した時間・周期に基づいて定期的にメンテナンスを実施する保全方式です。

CBM:「Condition Based Maintenance」の略語で、「状態基準保全」を意味します。 故障を未然に防ぐため、機械などの生産設備の状態をリアルタイムで監視して、状態に応じてメンテナンスを行う保全方法

CM:「Corrective Maintenance」 の略で故障が発生した際、二度と同じ故障を起こさないように、設備自体の体質改革をすること

 

絶対に不具合が起きてはいけない原発などはコストがかかってもCBMでリアルタイムで監視しつつ決められたマニュアルに従ってメンテナンスをする訳ですね。

工場などの生産設備などの場合は故障した場合の影響度を評価してランク付けして、どの保全方法を取るか決定して行きますが今回の我が家の案件は上のBMに当たります。

 

なぜBMにしたかというと

・不具合が発生しても建物、日常生活に与える影響が少ない(イオンで買い物の方がプライオリティ高)

・部品の交換にかかる費用は事前でも事後でも変わらない

なので皆さんも安心してください、このような案件はBMで大丈夫です。

 

今回より耐薬品性の高いSUS製に交換していればそれはCMということになります。

建築でよくあるのが土地に引き込まれている水道管が昔は鉛管で、新しく家を建てる場合にはSUSに交換が義務付けられているなども鉛の健康被害を抑制する意味でCMですね。

 

じゃ大切なお家の維持管理で何に対して管理が重要かというとやはり雨漏りとシロアリです。

いずれもコトが起きてからでは建物に与えるダメージと復旧にかかる費用が多大になるのでコトが起きないようにする「予防保全」が必要です。

 

「予防保全」には上記のTBMとCBMがあります。

身近な例で行くとクルマのオイル交換の「交換後6ヶ月、または走行距離5000キロを目安に交換を推奨」がこれに当たります。

オイルは空気に触れることで酸化したり水分を含んだりするので全く走らないとしても「時間」にもとづいて6ヶ月

また6ヶ月たたなくても5000キロを走行したらそれなりにオイルが劣化するので「使用状況」にもとづいて一般的には5000キロ

 

これがお家の場合は

バルコニーの防水層が10年、防水層を保護するトップコートが5年を目安にやり直しが推奨されています。

オイル交換は大丈夫と言っているとある日エンジンが壊れて5000円のオイル交換がウン十万円の修理代になったりします。

バルコニーもまだ水漏れは無いからと言っていると気づいた時には躯体まで水が回りシロアリに食べられて大変な補修代になりかねません。

同様にシロアリの防蟻も基本的には5年毎に再施工が推奨されています。

 

当社で注文住宅を建てていただいた方は全棟「家価値60年サポート」に加入していますので今回の我が家の案件のような場合には24時間365日のかけつけサービスや資格を持った検査員による定期的な訪問点検とメンテナンスのご提案が60年続きますので上記の心配は全く不要です。

 

なので点検の結果「そろそろ○○した方がいいですよ」という提案があった場合はそれなりの理由がありますので「まだ大丈夫」と言わず早めの手当をおススメします。

今週は築23年の、毎日お客様の家を建てている人の家で起きた「あるある」不具合の紹介と、でも当社で建てていただいたお客様、これから建てていただくお客様は全く心配はいらないですよというお話でした。

長かった(*´Д`)

理屈っぽい話を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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