今週は、当社が加盟している「リクシル不動産ショップ」の埼玉地区運営委員会のため、大宮に出張してきました。
(群馬の加盟店は埼玉地区の所属なんです)。
会合のあと、大宮駅の近くにある渋い雑居ビルの中華屋さんで懇親会があったのですが……。
そのビルのトイレで、「こ、これはエモすぎる……!」という手描き銘板(フォント?)を見つけてしまい、思わずパシャリと写真を撮ってしまいました(笑)。

黒澤映画や、以前このブログでも書いた映画『黒部の太陽』など、昭和の映画のクレジットに出てきそうなフォントが本当に素晴らしくて!
特に「ス・プ・リ・ン・ク・ラー・制・御」と来て……スペースが足りなくなっちゃったんでしょうね(笑)。
最後の「弁」の文字を少々スリムにして、帳尻を合わせるように「室」で全体のバランスを取り戻すという、書き手の職人技が見て取れるんです。
手描きにしては達筆すぎるし、ステンシル(型染め)だとすれば「弁」のスリム化の説明がつかない、
一体どうやって作ったんだろう……。 トイレの壁の銘板をじっと見つめながら、先人の仕事ぶりに深く思いを馳せる私でした。
その後席に戻って、同じテーブルのメンバーに「これ、凄くないですか!?ねえ!?」と興奮気味に写真を見せたのですが、まったく共感されなかったことは言うまでもありません😢(笑)。
それでは、今週のブログスタート
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ちょうどそんな古い建物の消火設備にときめいた後なのですが、今日のテーマは「空き家の火災保険について」です。
先週お会いした、相続したご実家を管理されているお客様から、「空き家は火災保険に入れないと言われた」というお話を聞きました。
中には、「近所に迷惑をかけないなら、いっそ火事になってくれた方が解体費用がかからなくてラッキーじゃない?」なんていう、リアル(すぎる)な本音をお聞きすることもありますが……。
実際のところ、空き家の火災保険はどうなっているのでしょうか?
各保険会社さんによって対応は分かれますが、実は「築40年を超える建物に『長期』火災保険をつける場合」が、一つの大きな分岐点になります。
このような古い建物の場合は、事前に保険会社によるコンディションの確認が必要になることが多いのです。
そりゃそうですよね。火事だけでなく、台風や大雨による修繕費用も保険に含まれるわけですから、「最初からボロボロだった」というお家は、保険会社さんも引き受けづらいのが本音です。
また、一口に「空き家」と言っても、保険の世界ではその使い道によって扱いが変わります。
【空き家の区分と引受条件の例】
「一時的な住居(別荘・別宅など)」 👉 人が住む家(専用住宅)として契約できることが多い。
「常時居住の用に供しうる空家(いつでも住める状態)」 👉 お店や事務所を兼ねた家(併用住宅)と同じ扱いで引き受け。
「貸別荘や、不動産業者が売りに出している販売用住宅」 👉 通常の空き家とは異なり、別途厳しい審査が必要。
いずれにしても、1つの会社で断られても諦めず、複数の保険会社に相談してみるのがベストです。上で「長期」と書きましたが、1年ごとの更新プランであれば、契約できるケースもけっこうあります。
ここで一度、基本に立ち返ってみましょう。 結論からお伝えすると、空き家であっても火災保険に入る必要性はめちゃくちゃ高いです!
「人が住んでいないから火の気がない=安全」と思われがちですが、実は空き家だからこそ潜む、恐ろしいリスクがあるのです。分かりやすく3つに整理しました。
誰もいない家でも、以下のような原因で火の手が上がることがあります。
放火(これが最大の懸念です) 管理が行き届かず、草木が伸び放題だったり、ポストにチラシが溜まったりしている空き家は、どうしても放火魔に狙われやすくなります。
「もらい火」(類焼) ご近所で火災が発生した際、その火が自分の空き家に燃え移ってしまうリスクです。
電気系統のトラブル ブレーカーを落としていない場合、ネズミなどの害獣が配線をかじってショートし、出火することがあります。
💡 ここで重要な法律の罠:『失火責任法』 日本には「失火責任法」という法律があり、隣の家からの「もらい火」で自分の家が全焼しても、隣人に重大な過失(寝たばこの放置など)がない限り、損害賠償を請求できないことになっています。 つまり、お隣さんの火不始末のせいで自分の空き家が燃えても、自分が火災保険に入っていなければ、解体や片付けの費用はすべて「自己負担」になってしまうのです。
火災保険は、名前に「火災」とついていますが、実際には風、ひょう、雪、水害、落雷など、多くの自然災害をカバーしています。
台風や突風: 屋根瓦が飛んだり、窓ガラスが割れたりする。
大雪: 雪の重みで屋根やカーポートが崩落する。
空き家は人が住んでいない分、被害に気づくのが遅れがちです。雨漏りを放置した結果、建物の腐食があっという間に進んでしまうケースが多々あります。
空き家を所有する上で、実は一番怖いのが「他人にケガをさせたり、他人の財産を壊したりすること」です。
台風で剥がれた屋根瓦が通行人に当たって大ケガをさせた……
老朽化した外壁が崩れて、隣の家の車を潰してしまった……
このような場合、所有者は「管理を怠っていた(土地工作物責任)」として、巨額の損害賠償を請求される可能性が高くなります。 火災保険に「建物管理特約(施設所有管理者特約)」などの賠償責任保険をセットでつけておくことで、万が一の「億単位の賠償リスク」から身を守ることができます。お守り代わりにこれは絶対に外せません。
さて、ここで前述の「火事になって家が燃えてしまえば、むしろ解体費用がかからなくてラッキーなのでは?」という疑問について。 これ、実は大きな誤解なんです!
現実には、火事になった後の方が、普通に解体するよりもはるかに高額な費用がかかるケースがほとんどです。
なぜ損をしてしまうのか、3つの理由をお話しします。
家が丸焦げになったとしても、コンクリートの基礎や鉄骨、黒焦げになった柱や家電などはそのまま残ります。 通常の解体であればリサイクルできる木材も、火災で焼けたものは「焼却残渣(しょうきゃくざんさ)」という産業廃棄物扱いになります。有害物質の懸念から処分できる施設が限られ、手作業でのデリケートな撤去が必要になるため、通常の解体費用の1.5倍〜2倍以上のコストがかかるケースが珍しくありません。
火災が起きると、有害な煙や灰が飛び散り、消防活動によって隣の家が水浸しになるなど、ご近所に多大な迷惑をかけます。 また、燃え殻をそのまま放置していると近隣から苦情が殺到し、最悪の場合は自治体から強制撤去(行政代執行)を命じられ、その高額な費用がすべて所有者に請求されます。
もし火災保険に入っていたとしても、「建物」の保険金だけでは燃え殻の片付け費用をまかないきれないことがあります。多くの保険には片付け費用として「損害保険金の10%」などが自動的につきますが、処分費自体が高騰しているため、足が出てしまうケースが多いのです。
💡 結論:一番安上がりなのは「計画的な解体」です! 「火事になればタダで更地になる」というのは悲しいかな都市伝説で、実際には高額な処分費と精神的ストレスが押し寄せる最悪のシナリオになりかねません。 自治体の「空き家解体補助金」などを賢く調べたり、不動産業者に「古家付き土地」として売却できないか相談したりする方が、結果的にコストを抑えられます。
最後に、さらなるリアルな疑問。「もし火事になっちゃったら、保険金を建て直しじゃなくて、解体更地化の費用に回してもいいの?」という点について。
結論から言うと、問題なく使えます! 保険会社から支払われた保険金を何に使うかは個人の自由ですので、「建物を建て直す」代わりに「解体して更地にする」ために使ってもペナルティはありません。
ただし、ここにも「金額の罠」があります。
全焼した場合: 建物の保険金が満額(例:1,500万円)出れば、そこから高額な火災ゴミの処分費(例:300万円)を差し引いても手元にお金が残るので問題ありません。
「半焼(中途半端に燃えた)」の場合: ここが一番危険です!保険会社からは「損害の割合(例:建物の価値の50%=500万円)」しか出ないのに、解体処分費用は「家一軒を丸ごと壊して処分する」ため、全焼と変わらない額(例:600万円)がかかってしまい、結果的に大赤字(自腹)になるパターンがあるのです。
空き家の火災保険を見直す際は、以下の2点を意識してみてください。
「新価(再調達価額)」で契約しておく 「今、同じものを建て直したら or 処分したら」という基準で保険金額を設定しておくのが鉄則です。古いからといって現在の価値(時価)で安く契約してしまうと、もらえる保険金自体が少なくなってしまいます。
特約の条件を確認する 保険会社によっては、片付け費用を「実費(上限内でかかった分だけ全額)」補償してくれる手厚いプランもあります。
今週は「空き家の火災保険」について、お客様からいただいたリアルな声をきっかけに、私なりに深掘りしてみました。
とはいえ、これらは一般的な情報ですので、実際の判断には個別に専門家の知見が必要です。
当社では、保険会社さんはもちろん、税理士、司法書士といった各種スペシャリストのネットワークを強みとしております。
「うちの実家、どうすればいい?」と思われたら、まずは相談の窓口として、お気軽に当社までお声がけください!